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相続発生から1周忌までにやるべきこと(10日後以降から1周忌まで)

今回の記事は、「相続発生から1周忌までにやるべきこと」の後半です。

前半の記事は、こちらからお読みください。

相続発生から1周忌までにやるべきこと(発生直後から10日後まで)

では、さっそく内容に入っていきましょう。

ステップ⑥ 2週間以内に行うこと

亡くなられた方が住民票の世帯主になっている場合は、世帯主の変更をしましょう。

世帯主の変更手続きについては、ステップ③の際に合わせて行っても良いと思います。

提出先

亡くなられていた方の住民票がある市区町村役場 

必要なもの 

◆ 国民健康保険証(加入している場合)

◆ 運転免許証などの身分証明書

◆ 認印

また健康保険証の返却、資格喪失届も提出しましょう。

亡くなられた方が、国民健康保険に加入していた場合は、提出先は、世帯主の変更と同じく、亡くなられていた方の住民票がある市区町村役場です。

亡くなられた方が会社員などで、健康保険に加入していた場合は、

健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届、を年金事務所に提出する必要があります。

ただ、一般的に、会社側が退職手続等と合わせて代行してくれることが多いと思いますので、まずは、所属していた会社に確認をしてみるのが良いと思います。

ここで、重要な点があります。

亡くなられた方の扶養に入っていた方は、健康保険と厚生年金の資格を喪失します。

よって、その後は、国民健康保険・国民年金に加入するか、または他の会社員の家族の扶養に入る必要がありますので注意しましょう。

ステップ⑦ 3ヶ月以内に行うこと

生命保険の請求や金融機関への届け出を順次行っていきましょう。

また、亡くなられた方の財産調査も並行して行いましょう。

そして、ある程度落ち着いてきた段階から、相続人全員で、遺産の分け方を話し合う「遺産分割協議」をスタートさせると良いでしょう。

できれば、相続の日から2か月を経過する位までに、遺産の分け方の話し合いが完了している形が望ましいです。

また、遺産の分け方が決まっていない場合であっても、相続税が発生するような多額の遺産がある場合は、専門家に相談をした方が良いでしょう。

相続税の納税期限は10カ月とまだ先のように感じますが、この段階から色々と対応をしておかないと、あとで資料集めに苦労をしたり、場合によっては必要以上に金銭的な負担が発生したりすることもあります。

さて、財産調査は、遺産の相続手続の前提となる作業であると同時に、もう一つ大切な意味合いがあります。

それは「相続放棄」との関係です。

亡くなられた方のご状況によっては、プラスの財産より借金などのマイナスの財産が大きいため、相続放棄をした方が良いケースもあります。

【関連記事】
相続放棄について確認すべき3つの注意点

その場合、原則、亡くなられた日から3か月以内に、家庭裁判所に申述をする必要があります。

ですから、3か月以内に借金の額や保証人となっている契約などが無いかを確認しましょう。

財産調査の方法は色々とありますが、個人あての郵便物や税金等の関係書類は、必ず確認しておきましょう。

ステップ⑧ 4ヶ月以内に行うこと

亡くなられた方が、確定申告が必要な方であった場合は、亡くなられた日から4ヶ月以内に「準確定申告」をしなければなりません。

亡くなられた方の納税地を管轄する税務署に、亡くなられた年の1月1日から亡くなられた日までの所得等について準確定申告をしましょう。

サラリーマンの方であっても複数の会社から給与を受け取っている場合など、申告が必要な場合もあります。

ご自身で対応できる範囲であれば問題ありませんが、自営業や会社を経営されている方の場合は、顧問の税理士に依頼をするケースが多いです。

懇意にしている税理士がいない場合は、信頼のできる方から紹介を受けるのも良いでしょう。

ステップ⑨ 10ヵ月以内に行うこと

相続税が発生する場合は、相続税の申告をしましょう。

相続税の申告を期限内に行わない場合は、利息を支払う必要が生じます。

また遺産分割協議が済んでいない場合は、小規模宅地の特例の適用が受けられないなど、デメリットもありますので、やはり遺産分割協議は、できる限り円滑に終えておきましょう。

ちなみに、相続税が過大なため納付が困難なケースも少なくはありません。

その場合は、ステップ⑦の3か月以内に行う財産調査と合わせて、専門家への依頼や相続税の納税方法についても検討しておく形がベストです。

ステップ⑩ 1年以内に行うこと

相続発生から1年経過するまでには、家など不動産の名義変更や預貯金の名義変更は一通り完了させておくことが望ましいです。

これまでのステップに従って、順次、必要な手続きや、遺産の名義変更などを行いましょう。

相続手続きをきちんと終えて、穏やかな気持ちで亡くなられた方の1周忌を迎えてあげることが、ひとつの供養の形となり、将来に負担無く歩み出すことにつながると思います。

おわりに

いかがでしたでしょうか?

相続が発生した後の手続きについて、お役に立つ情報は得られましたでしょうか?

最後になりましたが、預貯金や不動産の名義変更などの手続きが、スムーズに進められないこともあると思います。

そんな時は無理をせず、専門家のサポートを受けることも一つの手です。

相続手続きや名義変更でお悩みやご不安を抱えていらっしゃる方は、いつでも当窓口にご相談ください。

当記事は、記事執筆時点で公となっている情報に基づいて作成しています。

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