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土地の測量・境界確定とは?相続を争族にしない知っておくべき3つのポイント

相続が発生すると、亡くなられた方の遺産について、相続人全員で「遺産分割協議」を行い、財産を分けて承継するケースが多くあります。

通常、遺産分割協議においては、「預貯金」・「株式」・「不動産(土地・建物)」などの遺産の分け方を、相続人全員で協議をして、分配または名義変更しますが、不動産のうち【土地】については、「測量・境界確定(隣地との境目を確定させること)」が必要になる場合があります。

今回は、相続した不動産(土地)について、測量・境界画定が必要となるケースについて、3つのポイントを説明致します

ポイント① 相続発生の際に土地の測量・境界確定が必要になるケースとは?

土地の相続の際に測量・境界確定が必要になるケースは、次の3つのパターンが一般的です。

1.1つの土地をいくつかに分割する場合(遺産分割協議による分筆登記)
一つの土地を相続人数名で分ける場合、共有状態とならない様、土地を複数の土地に分ける(以下、「分筆登記」といいます)ことがあるのですが、その場合、分筆登記の前提として測量・境界確定が必要になります。

2.相続税の納税のために土地の一部を売却または物納する場合
相続税の納税のために一部を売却する場合や、相続税として金銭の代わりに土地の一部を収める場合(物納といいます。)、1と同じように分筆登記をする必要があり、その前提として測量・境界確定が必要になります。

3.相続税の納税のために土地の全部を売却または物納する場合
2と似ていますが、土地の「全部」を売却または納税にあてる場合は、「分筆登記」はしなくても構いません。

しかし、物納に当たっては、境界を確定する必要があります。
また、測量と境界確定がなされていない土地は、売りに出してもそのまま買手がつくことは少ないです。

ですから売却する場合も、その前提として測量・隣地との境界を確定させる必要があります。

※測量未了・境界不確定の物件でも買い取ってくれる不動産業者はいますが、買取価格は、通常より安くなる場合がほとんどです。

ポイント② 相続発生の際に行う土地測量の内容と費用について

相続発生時に必要な測量とは、具体的には対象の土地に接する「隣接土地所有者」の全員と境界線の立会と確認をした上で、土地全体の地積を確定する作業であり「境界確定測量」といいます。

この測量については「土地家屋調査士」を代理人として対応を任せることができます。

費用については、一般的に『50万円から150万円程度』になるケースが多いですが、隣接している土地の数やその権利関係によって変動します。

当窓口でも、測量等が必要な案件については、パートナーの土地家屋調査士と協力して対応をしておりますので、お見積りを希望される方は「無料相談」をご利用ください。

【土地の分筆や相続登記に関連する記事】
土地を分筆して相続するときは注意点
相続登記にかかる費用

ポイント③ 境界確定測量には相当な時間を要する!

ポイントの②でご説明した、隣接する土地所有者には、官公署が管理する道路・水路等も含まれます。

この場合、官公署とやり取りをすることになるのですが、官公署を交えた手続きには相当な時間がかかります。

一般的に、『申請 → 測量 → 協議 → 現地立会 → 境界確定』の流れで最低3ヶ月は必要です。

また、民間の隣接者でも境界線の協議で折り合いが付かず(紛争に発展するケース)、完了までにかなりの時間が掛かることもあります。

その他にも、隣接者の行方が分からない、海外転勤して連絡が付かない等といったこともあり、その際も想像以上の時間が掛かりることがありますので、お急ぎの事情がある場合などは、いち早く専門家に相談されることをおススメします。

最後に、これまでの内容は、相続が発生したあとの測量・境界確定のお話でしたが、相続の際に土地の測量等が必要になるかどうかは、今の時点でも調査、検証ができます。

場合によっては、相続対策として、生前に土地の測量と境界確定を行っておく方が良いケースもありますし、近隣との関係から、今の段階であればスムーズに境界画定ができることもあります。

相続の発生後に限らず、土地のことで一度相談をしてみたいとお考えの方は、いつでもご相談ください。
当窓口には、司法書士をはじめ、土地に関する専門家が在籍しておりますので、ご相談の内容とご希望に合わせて対応させていただきます。

なお、表示登記など土地家屋調査士の業務に関する具体的な相談については、業法上、土地家屋調査士が対応、判断をする必要がございます。

当窓口にご相談いただく場合は、パートナーの土地家屋調査士が同席できる場合のみ対応可能です。予めご了承ください。

私たちのサービスが、お役に立ちますように。

当記事は、記事執筆時点で公となっている情報に基づいて作成しています。

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